背景・課題

沿岸部などに設置される太陽光発電設備(ソーラーパネル)において、過酷な屋外環境に晒される配線固定用クランプには、きわめて高い耐久性が求められます。
標準的な環境で広く用いられる汎用エンジニアリングプラスチックでは、潮風による塩害や長期間の直射日光(紫外線)による経年劣化、さらには夏場のパネル裏面における厳しい温度上昇によって、長期的な保持力を維持することが困難という課題がありました。塩害に耐えうる「高い耐薬品性」、屋外暴露に耐える「優れた耐候性」、そして過酷な環境変化による破断を防ぐ「柔軟性」をすべてハイレベルで両立させた、特殊環境対応型の固定部材が求められていました。

ソリューション

株式会社ニックスは、長年培ってきた材料選定知見を結集し、熱可塑性フッ素樹脂(ETFE)を採用した「ETFE製 Fクランプ」を開発・提案しました。
① 過酷な環境に耐え抜く「優れた材料特性と国際規格の信頼性」
塩害や紫外線に対して強い耐性を持つフッ素樹脂(ETFE)を選定することで、沿岸地域や長期の屋外使用でも劣化しにくい高耐候性を実現しました。さらに、製品として「UL認定温度150℃」を取得。150℃に達するような高温環境下においても、樹脂の特性を活かした確実な配線クランプ力を維持する高い信頼性を担保しています。
② フッ素樹脂の特性を引き出す「成形・機構設計力」
一般的にフッ素樹脂は汎用樹脂に比べて成形加工の難易度が高いとされていますが、株式会社ニックスが持つ精密な金型設計と成形コントロール技術により、柔軟性を保ちながらも緩まない確実なホールド感と、製造ラインでの優れた作業性を両立させました。
現在では、この「高耐候・高耐熱」という強みが評価され、太陽光パネルなどの屋外インフラ用途にとどまらず、機器内部の熱源周辺における配線固定など、過酷な環境下での不具合を未然に防ぐ高付加価値ソリューションとして採用が広がっています。